inheritは、CSSのプロパティ値の1つで、設定した要素に対して、親要素の値が継承されることを指定します。
例えば、親要素(例: <div>)に対してfont-size: 16px;というスタイルが適用されており、その中に子要素(例: <p>)があり、その子要素にfont-size: inherit;というスタイルが適用されている場合、子要素のフォントサイズは親要素のフォントサイズと同じ16pxになります。
inheritは、要素の細かいスタイル設定を減らしたい場合に便利です。親要素のスタイルをそのまま継承することで、スタイルの一貫性を保つことができます。
また、inheritは、直接の親だけでなく、祖先の要素のスタイルも継承します。つまり、要素の親要素から直接継承されるだけでなく、祖先要素全体のスタイルも継承されます。
例えば以下のようなHTMLがあったとします。
この場合、<p>要素に対してfont-size: inherit;というスタイルが指定されていると、
<p>要素のフォントサイズは16pxとなります。これは、<p>要素が<div>要素からfont-sizeプロパティの値を継承するためです。
inheritプロパティはfont-size以外でもすべてのセレクタで使用できます。