iptablesはLinuxで長年使用されてきたファイアーウォールツールですが、新しいディストリビューションでは、nftablesへ移行が推奨されています。
そこで、ルール記述は、慣れ親しんだiptablesの記述形式で行い、その後nftablesの形式に変換して、nftablesを起動する手順を示します。
iptables-nftは、nftablesのツールの一つで、これを利用することにより、iptablesのルール記述形式をnftables形式に変換することができますので、nftablesと一緒にインストールします。
以下は記述例です。
nftablesは、Linuxカーネルのネットワークファイアウォールサブシステムの一部です。iptablesの後継として開発されました。nftablesは、Linuxのネットワークパケットのフィルタリングとネットワークアドレス変換を行うための柔軟で効率的な仕組みを提供します。
nftablesの主な特徴は以下のとおりです:
柔軟性と効率性: nftablesは、iptablesよりも柔軟性が高く、複雑なネットワークフィルタリングやアドレス変換のルールを定義できます。また、nftablesは処理の効率性が高く、大規模なネットワーク環境でも高速に動作します。
単一のフレームワーク: nftablesは、さまざまなネットワークファイアウォール機能(フィルタリング、NAT、ルーティングなど)を統合した単一のフレームワークを提供します。これにより、異なる機能を統一された方法で管理できます。
表とチェーン: nftablesの設定は、表(tables)とチェーン(chains)という2つの基本要素で構成されます。表はフィルタリングやNATなどの特定の機能を実現し、チェーンはパケット処理の流れを制御します。
ユーザーフレンドリーな構文: nftablesの設定は、直感的でわかりやすい構文を使用して記述できます。これにより、ルールの作成や管理が容易になります。
nftablesは、iptablesとの後方互換性を持っており、従来のiptablesルールを変換してnftablesのルールに移行することができます。しかし、nftablesはより柔軟で効率的なネットワークファイアウォール機能を提供し、現代のネットワーク環境における要件に対応するためのツールとして広く採用されています。
iptables-nftは、nftablesをベースにした新しいiptables互換のツールです。従来のiptablesコマンドは、Linuxのネットワークファイアウォール機能を制御するための非常に一般的なツールでした。しかし、nftablesはiptablesよりも柔軟性が高く、効率的なネットワークファイアウォール機能を提供します。
iptables-nftは、従来のiptablesのルールセットをnftables形式に変換するための互換レイヤーとして機能します。これにより、従来のiptablesルールを維持しつつ、新しいnftables機能を利用できます。
一部のLinuxディストリビューションでは、従来のiptablesコマンドがiptables-nftとして提供されるようになっています。これにより、ユーザーは従来のiptablesのコマンドを使いつつ、実際にはnftablesがベースとなっている機能を利用することができます。
したがって、iptables-nftは従来のiptablesと同様の目的で使用されますが、内部的にはnftablesを使用しています。